今回は、今、大注目の「スウェディッシュマッサージのやり方(手技)」について、基本となる7つの手技を中心に、セラピスファイトの動画【YouTube】を通してご紹介いたします。
前回、スウェディッシュマッサージとは「世界一気持ちいいマッサージの秘密」として、大注目のスウェディッシュマッサージの歴史について、ご紹介させていただきました。
その中で、スウェディッシュマッサージの魅力に触れ、ますます、興味をお持ちの方も多いと思います。
今回は、より具体的な「スウェディッシュマッサージのやり方(手技)」について、みていきましょう!
スウェディッシュマッサージのやり方【施術手技の動画】
〝セラピスファイトYouTube”の動画です。
この動画では、講師セラピスト南(ミナミ)による、スウェデッシュマッサージの7つの基本手技と6つの応用手技をご覧いただけます。
7つの基本手技
- エフルラージュ/Effleurage
- スプレッディングストローク/Spreading stroke
- エイトストローク/Eight Stroke
- コンプレッション/Compression
- ぺトリサージュ/Petrissage
- フリクション/Friction
- ストリッピング/Stripping
6つの応用手技
- シェイクアップ/Shake Up
- コネクトプレッシャー/Connect Pressure
- アームダウン/Arm Down
- 腕しぼり/Arm Squeezeing
- 回旋(腋窩)しぼり/Axillary Squeezeing
- バイブレーション/Vibration
スウェディッシュマッサージ7つの基本手技
1:エフルラージュ
エフルラージュ/Effleurage
背中の軽擦/Back Effleurage
- 全指を広げて、手掌(シュショウ)をフワリと添え、お客様の組織と馴染ませる。
- 主として行う領域、(皮膚、脂肪、筋膜、筋肉、静脈、骨、内臓など)へのアプローチ(層)を意識しながら、適切な圧を体重で伝えながら、さらに全指を広げてゆく。
- 戻る時は、行きよりも軽めの圧で早めに行う。
- 上記の動きを繰り返す。
エフルラージュは、お客様との最初の接触(ファーストタッチ)に用いる場合が多いため、特に優しく、問いかけるようなタッチを心がけましょう。この手技は、皮膚の緊張を緩め、血流を促し、以後のマッサージへの同線を作ってゆくものです。
2:スプレッディングストローク
スプレッディングストローク/Spreading stroke
- 適切な圧を体重で伝えながら、さらに全指を広げてゆく。
- 密着感(真空感)重視の、直線系エフルラージュとの差も意識。
指だけでなく、手首、肩、腰などの関節の動きを柔らかく、揺れ動く波のように。
3:エイトストローク
エイトストローク/Eight Stroke
フィギア・オブ・エイト・リーンフォースド・ニーディング/Figure of Eight Reinforced Kneading
- 両四指を合わせて、圧をかけながら流していきます。
- 体重で肩甲骨の周りを大きく焦らず回ります。
- 左右の菱形筋間の筋膜のバランスを整えるような意識で。
4:コンプレッション
コンプレッション/Compression
- 下の手(手掌)をポイントへ先行させ、時間差で、上の手(手掌)を重ねていく。
- 手元がセットポディションに入ったら、重心をポイントの対角線上に移動させ、圧のベクトルを決める。
- 抜き(リリース)の際は、身体(腰)の回旋に伴い手が解ける。
骨盤部を圧迫することで、重力のつまりを開放します。
5:ぺトリサージュ
ぺトリサージュ/Petrissage
- 全指に意識を向け、手掌(シュショウ)を、お客様の腰と馴染ませる。
- 両手根などを用いて、脊柱起立筋などに適切に圧をかけながら、ゆっくり、リズミカルに円を描きながら、腰から肩まで上がる。
- 戻る時は、エフルラージュ同様に、より脊柱付近を、行きよりも軽めの圧で下る。
- 上記の動きを繰り返す。
円を描く動作は、指先だけで揉むのではなく、身体全体で行う。足は、しっかり大地に根差し(グラウンディングさせる)、特に上半身には余計な力みが入っていないこと。腰~背中全体の筋緊張をペトリサージュにより緩めます。
6:フリクション
45度のフリクション/45 Degree Friction
四指フリクション/Fourfinger Friction
拇指フリクション/Thumb Friction
- 8指全てを使用できる型に組む。
- 棘突起の際は指を立てて強め~エフルラージュのように流し円を描きながら戻る。
- 下側の手の親指はムリに浮かさず、安定手として自然に使用。体重で行う。
- 肋骨の上(胸郭)付近では、下の手は、手掌全体をベッタリ付けても良い位。
- 体重で行う。
7:ストリッピング
ストリッピング/Stripping
- ある種、フリクション(強擦)の一種。
- 菱形筋の筋繊維に沿って、拇指でストレッチをかけていくイメージ。
- お好みにより圧加減をコントロール。
強めが好きなお客様には、より深部を意識して、両拇指で流したり停滞気味に行います。
6つのアレンジ応用手技
1:シェイクアップ
シェイクアップ(揺らし上げ)/Shake Up
- 下した状態から、上げた状態へ導く手技です。
- 揺れを肩甲骨に伝える意識も持つ。
- 急に上げず、1ターンついていく。
- 受け手の手首を軽くホールド。
2:コネクトプレッシャー
コネクトプレッシャー(圧迫流し)/Connect Pressure
- 腕~腰へと圧の連続性と感覚の切り替わり感を意識。
- まず、手をしっかりプッシュ(弱いと恥ずかしい)してためを作り、身体の回旋と共にコネクトをかける。
- 肩甲骨付近での手の切り替わりに注意。
3:アームダウン
アームダウン/Arm Down
- 上腕~前腕~手~腰へ。
- 頭上から腰部のポディションへ移動する繋ぎのエフルラージュ。
- 腰部での回旋は身体で先行(手元は釣られて)。
4:腕しぼり
腕しぼり/Arm Squeezeing
- 常に下側には手があるように。下~横を捩じるイメージ。
- 受け手の肩とヒジはできるだけ平行をキープ。
- リズミカル体重で引き込む。
5:回旋(腋窩)しぼり
回旋(腋窩)しぼり/Axillary Squeezeing
- 肩回旋筋腱板・腋窩筋膜のリリース。
- 母指と四指でグリップ。
- 肩甲骨の際を感じるまで押し込みながら、左右交互に捩じる。
6:バイブレーション
バイブレーション/Vibration
- 体重で揺らす。
- 円を描くように行ってもOK。
まとめ
ハーモニーアロマという、オイルトリートメント専門店を運営して3年半になる今、当初憧れだった、オイルマッサージの原点と言われる、スウェデッシュマッサージをこのような形でお伝えできたこと、とても嬉しく思います。
セラピスファイトHP・セラピスファイトYouTube、そして、リアル整体スクール〝JSBT〟の活動を通して、これからも、セラピスト・整体師の皆さまにとって、役立ちそうな情報を惜しみなくお伝えしていきますね!